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論文

Zeolite-assisted radiolysis of aromatic chlorides mitigating influence of coexisting ions in water matrix

熊谷 友多; 木村 敦*; 田口 光正*; 渡邉 雅之

Radiation Physics and Chemistry, 191, p.109831_1 - 109831_8, 2022/02

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Chemistry, Physical)

本研究では、疎水性ゼオライトによる吸着を併用することで、放射線による水中有機物の分解処理の高効率化を試みた。水中有機物の放射線分解処理では、水分解に由来するラジカルの反応を利用するが、それらのラジカルと反応する夾雑イオンが存在すると分解処理の効率が低下するという課題がある。そこで、吸着処理を併用することで夾雑イオンの影響を低減する方法について研究した。組成におけるSi/Al比が高く、疎水性を呈するモルデナイト型ゼオライト(HMOR)を吸着材として利用したところ、HMORに吸着する2-chlorophenolおよび2-chloroanilineの分解反応は、夾雑イオンの存在下でも高い反応効率で進行した。一方で、HMORにほとんど吸着しない2-chlorobenzoic acidの分解反応では、HMORによる吸着処理併用に有意な効果は認められなかった。これらの結果から、吸着によってゼオライト細孔内に有機物を濃縮し、水中の夾雑イオンと空間的に分離することで、放射線による分解反応を促進できることが分かった。

論文

Treatment of pharmaceuticals/antibiotics in wastewater by combination of zeolite adsorbent with ionizing radiation

田口 光正*; 熊谷 友多; 木村 敦*

IAEA-TECDOC-1855, p.106 - 116, 2018/00

廃水中の微量医薬品成分や抗生物質を分解除去する技術として、ゼオライト吸着材と放射線を組み合わせた方法を開発した。ゼオライト吸着材には組成のシリカ成分を高めることで疎水化したHMORというゼオライトを用いた。2-chlorophenol(2-ClPh)をモデル分子としてHMORの吸着性能を調べた結果、希薄水溶液からの吸着では99%以上の除去率が観測された。また、2-ClPhをHMORに吸着した状態で照射することで、水溶液の照射に比べて分解が促進され、水溶液を10倍濃縮する場合と同等の効果があることが分かった。さらに、医薬品成分の分解への適用性を検証するため、クロフィブラート(高脂質血症治療剤)、トリクロサン(抗菌剤)の分解について照射試験を行った。これらの医薬品成分は塩素を含むため、分解の指標として照射による塩化物イオンの生成量を測定した結果、HMORの併用によって分解効率がおよそ2倍に向上することが分かった。

論文

最新放射線化学(応用編),18; 固体と水との界面での放射線化学

熊谷 友多

Radioisotopes, 66(11), p.537 - 541, 2017/11

固体と水との混合物に対する放射線効果は、シリカ等の無機酸化物を対象に研究が進められてきた。界面でのエネルギー/電荷移動が多くの実験で確認され、初期過程において有意な影響を持つことが示された。しかし、後続の界面反応は課題として残されている。ここではゼオライト,ウラン酸化物を例に挙げるが、この課題は基礎と応用との隔たりとなっている。ゼオライトと水との混合物では、一般に含水量に比べて高い水素発生量が観測される。エネルギー/電荷移動の概念は、このゼオライトによる水素発生量に対する影響に解釈を与えるに留まっており、定量的な説明はなされていない。ウラン酸化物と水との界面での放射線誘起反応は水との接触下での核燃料の腐食を引き起こす。しかし、水の放射線分解生成物による反応は、過酸化水素と酸素を除いて分かっていない。短寿命活性種の反応に対する理解は、粒界腐食への放射線の影響を知るうえで必要となるだろう。固液界面での放射線化学が有意義な知見として結実するには、エネルギー/電荷移動に後続する反応過程の理解が重要であり、基礎と応用との隔たりを克服するためさらなる研究が必要である。

論文

Hydrogen production by $$gamma$$-ray irradiation from different types of zeolites in aqueous solution

熊谷 友多; 木村 敦*; 田口 光正*; 渡邉 雅之

Journal of Physical Chemistry C, 121(34), p.18525 - 18533, 2017/08

 被引用回数:7 パーセンタイル:26.48(Chemistry, Physical)

水の放射線分解による水素発生に対するゼオライトの影響を理解するため、水とゼオライトとの混合物の$$gamma$$線照射による水素発生を研究した。構造および組成の異なる4種類のゼオライトについて種々の含水率の試料を調製し、脱気条件および空気溶存条件にて水素発生を比較した。脱気条件下では、組成に占めるアルミニウムの比率が高いゼオライトを用いた場合に、特に低含水率で高い水素発生量を観測した。水素発生量とゼオライトの化学分析との比較から、ゼオライトに含まれる骨格外アルミニウムが水素発生量を増加させることが示唆された。一方、空気溶存条件かつ高含水率の場合には、水の放射線分解により過酸化水素が生成するため水素発生量の低下が観測された。この水素発生量の低下はアルミニウム含有率の高いゼオライトで顕著であり、その結果4種のゼオライトからの水素発生量は同程度となった。構造および組成の異なるゼオライトで同等の水素発生が観測された結果から、骨格外アルミニウムの関与する反応とは別に、ゼオライトの影響を受けにくい水素発生反応過程が存在すると考えられる。

論文

Fine dispersion of Pt$$_{4-5}$$ subnanoclusters and Pt single atoms over porous carbon supports and their structural analyses with X-ray absorption spectroscopy

糸井 弘行*; 西原 洋知*; 小林 俊介*; Ittisanronnachai, S.*; 石井 孝文*; Berenguer, R.*; 伊藤 仁*; 松村 大樹; 京谷 隆*

Journal of Physical Chemistry C, 121(14), p.7892 - 7902, 2017/04

 被引用回数:31 パーセンタイル:71.76(Chemistry, Physical)

We demonstrate the fine dispersion of Pt$$_{4-5}$$ subnanoclusters or Pt single atoms on two types of porous carbon supports, Ketjen black (KB) and zeolite-templated carbon (ZTC). For the fine dispersion of Pt subnanoclusters, simply filling an organoplatinum complex, (COD)PtMe$$_{2}$$, as a Pt precursor into the micropores is found to be crucial to prevent agglomeration or sintering of Pt subnanoclusters. Moreover, it is possible to disperse Pt single atoms on ZTC, simply by decreasing the Pt loading amount down to ca. 0.9 wt%, owing to some stabilization effect by oxygen-containing functional groups. Extended X-ray absorption fine structure (EXAFS) analysis for Pt subnanoclusters reveals that the Pt-Pt bond is contracting to a large extent ($$sim$$2.8%) relative to balk values, and upon hydrogen chemisorption, the bond elongates more than the reported values for the 1.0 nm sized Pt nanoparticles.

論文

$$gamma$$線照射下における希釈海水を含むゼオライト中ステンレス鋼の局部腐食挙動

加藤 千明; 佐藤 智徳; 中野 純一; 上野 文義; 山岸 功; 山本 正弘

日本原子力学会和文論文誌, 14(3), p.181 - 188, 2015/09

福島第一原子力発電所事故の汚染水処理に用いた使用済み吸着塔の局部腐食発生条件に関する基礎的検討として、$$gamma$$線照射下における人工海水を含んだゼオライト中のステンレス鋼(SUS316L)の電気化学試験を行った。ステンレス鋼の自然浸漬電位は$$gamma$$線照射により貴化し、吸収線量率の増加に従いその定常自然浸漬電位が上昇した。一方、ゼオライト共存系では$$gamma$$線照射下の電位上昇が抑制された。この電位上昇は、主に放射線分解で生じるH$$_{2}$$O$$_{2}$$濃度の増加によるものであることを明らにした。ゼオライトは$$gamma$$線照射により生成するH$$_{2}$$O$$_{2}$$を分解し、その電位上昇が抑制されることを明らかにした。ステンレス鋼の局部腐食発生電位は、照射の有無、ゼオライトの種類や接触により大きく変化しないことから、ゼオライト共存は$$gamma$$線照射下において定常自然浸漬電位を低下させ、局部腐食発生リスクを低減できることが期待できることを明らかにした。

論文

ガンマ線照射下希釈人工海水中におけるSUS316L鋼の自然浸漬電位に及ぼすゼオライトの影響

加藤 千明; 佐藤 智徳; 上野 文義; 山岸 功; 山本 正弘

材料と環境2015講演集(CD-ROM), p.83 - 86, 2015/05

福島第一原子力発電所事故の汚染水処理に用いた使用済み吸着塔の局部腐食発生条件に関する基礎的検討として、ガンマ線照射下における人工海水を含んだゼオライト中のステンレス鋼(SUS316L)の電気化学試験を行った。ステンレス鋼の定常自然浸漬電位はガンマ線照射により貴化し、吸収線量率の増加に従いその電位が上昇した。一方、ゼオライト共存系ではガンマ線照射下の電位上昇が抑制された。ガンマ線照射下におけるステンレス鋼の電位上昇機構は放射線により生じるH$$_{2}$$O$$_{2}$$がステンレス鋼のカソード反応を活性化するためであり、ゼオライトはH$$_{2}$$O$$_{2}$$の生成を抑制するために電位が低下することを明らかにした。ステンレス鋼の局部腐食発生電位は、照射の有無、ゼオライトの種類や接触により大きく変化しないことから、ゼオライト共存はガンマ線照射下において定常自然浸漬電位を低下させ、局部腐食発生リスクを低減できることが期待できることを明らかにした。

論文

ゼオライトを主体とした高選択性吸着剤による高汚染水の処理

三村 均*; 山岸 功

ゼオライト, 31(4), p.115 - 124, 2014/12

福島第一原子力発電所事故対策を進める上で、50万トン規模の高汚染水が大きな障害となっている。海水が混入した高汚染水の浄化、特にセシウムの選択的除染に対しては、無機イオン交換体充填吸着塔による循環注水冷却システムが稼動しており、冷温停止が達成されているが、運転システムの高度化や二次固体廃棄物の安全管理および処分が課題となっている。ここでは、ゼオライトを主体としたセシウムおよびストロンチウム選択性吸着剤の吸着特性および固化特性を比較評価するとともに、吸着剤の高機能化の試みを紹介する。特に、わが国に豊富に産出する天然産ゼオライトは、セシウムに高い選択性を有すると共に、高温でのガス状セシウムのトラッピング機能および安定固化を実現できる自己焼結機能など優れた特性を有しており、高汚染水の処理および処分において今後重要な役割を果たすものと期待できる。さらに固体廃棄物の安全管理の現状および安定固化技術の開発状況について解説し、将来的な処分に対する課題を整理する。

論文

Estimation of the cesium concentration in spent zeolite vessels

森田 圭介; 山岸 功; 西原 健司; 津幡 靖宏

Proceedings of 2014 Nuclear Plant Chemistry Conference (NPC 2014) (USB Flash Drive), 11 Pages, 2014/10

Zeolite is used for adsorption of cesium in the treatment system for contaminated water generated at the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant. Spent zeolite enclosed in stainless steel vessels needs to be stored for a long term; therefore, the hydrogen production by radiolysis of water and corrosion of the vessel under zeolite coexistence needs to be clarified for the safe storage of spent zeolite. The kinetics of cesium adsorption on herschelite, which is used as a zeolite-like adsorbent at the Fukushima site, was investigated to estimate the cesium concentration in spent zeolite vessels. The distribution of cesium in the bed depends on the salt concentration of the feed solution. A simulation code was developed to calculate both the concentration and distribution of $$^{134}$$Cs and $$^{137}$$Cs in spent vessels, and the results of calculations were in good agreement with those of experiments.

論文

Revaluation of hydrogen generation by water radiolysis in SDS vessels at TMI-2 accident

永石 隆二; 森田 圭介; 山岸 功; 日野 竜太郎; 小川 徹

Proceedings of 2014 Nuclear Plant Chemistry Conference (NPC 2014) (USB Flash Drive), 9 Pages, 2014/10

BB2014-1745.pdf:0.92MB

スリーマイル島原子力発電所(TMI-2)の冷却水喪失事故で発生した汚染水を処理した吸着塔(SDSベッセル)に対しては、残水量、放射線分解による水素の発生、ゼオライトに吸着した$$^{137}$$Csの分布等が実際の吸着塔を用いて大規模に測定され、その結果は吸着塔のサイズや構造の情報とともに公開されている。本研究ではTMI-2事故で使用した吸着材を用いて、水蒸気吸着挙動等の表面構造の測定、並びに$$gamma$$線照射による水素発生の測定といった小規模な試験を行い、そこで得た最新の結果と公開情報をもとに、TMI-2事故での吸着塔内の吸収線量率及び水素発生率の再評価を試みた。本研究で行った評価の手順及び結果は、福島第一原子力発電所事故の汚染水処理で発生する廃吸着塔の内部で起こる水素発生の挙動を把握する上でも重要である。

論文

Application of pressure swing adsorption to water detritiation process

岩井 保則; 山西 敏彦; 西 正孝; 鈴木 優*; 栗田 晃一*; 島崎 正則*

Journal of Nuclear Science and Technology, 42(6), p.566 - 572, 2005/06

 被引用回数:6 パーセンタイル:40.47(Nuclear Science & Technology)

核融合発電プラントに向けた新たな水処理プロセスとして気相吸着法に着目した。気相吸着法は同位体分離機能と迅速な脱水機能を有する新たなトリチウム処理プロセスとして、また大量のトリチウム水処理に対する第一段階のシステムとしての適用が期待される。NaXゼオライト吸着剤を用いた吸・脱着実験を実施した。気相吸着法における水分吸着剤候補であるNaXゼオライトのトリチウム水分離機能について、明確にH$$_{2}$$OとHTOで破過時間が異なることが観察された。よって、その差を利用してトリチウム濃縮水とトリチウム減損水に分離することが可能であることを実証した。迅速な脱水は減圧とパージガスの流通により達成される。減圧により脱着した水蒸気はその一部分がパージガスにより系外に移送されるが、残りは吸着材に再吸着する。再吸着した水分は拡散により徐々に脱着する。高脱着率を得るには吸着時と脱着時の圧力差を大きくすることが有効であることを確認した。また十分な水蒸気保持容量を持つパージガスを流すことが高い脱着率の確保に必須であることを明らかとした。

論文

In-situ XAFS analysis of Y zeolite-supported Rh catalysts during high-pressure hydrogenation of CO$$_{2}$$

阪東 恭子*; 斉藤 健; 佐藤 剛一*; 田中 智章*; Dumeignil, F.*; 今村 元泰*; 松林 信行*; 島田 広道*

Topics in Catalysis, 18(1-2), p.59 - 65, 2002/01

CO$$_{2}$$水素化反応時におけるRh担持Yゼオライト触媒に関し、XAFS分析法によりその場観察を行った。分析の結果、低温ではRhY触媒は、LiをドーピングしたRhY触媒よりも、より還元されやすいことが明らかとなった。低温でのRhの還元には、Rh酸化物の形成が関与していることが明らかとなり、この現象はLiをドーピングしたRhY触媒では観察されなかった。反応中でのRh粒子の大きさは、RhY触媒では1.3nm,LiをドーピングしたRhY触媒では0.8nmであった。CO反応の場合だけでなく、乾燥空気にさらした場合でも、RhY触媒よりもLiをドーピングしたRhY触媒の方が、より構造変化を受けやすいことも明らかとなった。これらの違いはLiドーピングしたRhY触媒におけるLi酸化物の影響が関与している可能性によるものと結論された。

報告書

ベントナイトとコンクリートの長期接触事例の調査

今井 淳*

JNC TJ8400 2000-008, 196 Pages, 2000/02

JNC-TJ8400-2000-008.pdf:25.25MB

放射性廃棄物の地層処分では、廃棄体オーバーパックの周囲に緩衝材としてベントナイト系材料を用いる事が考えられているが、トンネル等の地中構造物の支保に使われるコンクリートと接触することによるベントナイトの劣化が懸念されている。本調査の目的は、天然環境で長期に共存していたベントナイトとコンクリートを調査することにより、両者の相互作用によるベントナイトおよびコンクリートの変質についての知見を取得することである。今年度は、平成10年度から開始した調査の2年目として、山形県西置賜郡小国町と飯豊町境界に位置し、ベントナイト鉱床を貫通して建設され、現在廃坑となっている国道113号線の宇津トンネルで昨年度に引続き試料採取を行い、ベントナイトとコンクリートの接触面について分析・調査を行った。この結果、建設終了から30年以上経過した状況で、ベントナイトのゼオライト化、イライト化といったものは観察されず、昨年同様、コンクリートから浸出したCaイオンによる接触部近傍数mmの範囲にNa型ベントナイトのCa型化を示す可能性のあるデータが得られた。また、コンクリートについては、接触部から30mm程度までのSイオン(硫酸イオン)の浸入が確認されたが、コンクリートの物理的な劣化は確認されず、健全な状態であることを確認した。さらに、1971年1月に埋設され、2000年3月に発掘されたEXPO70タイムカプセルを収納していたコンクリート容器と充填ベントナイトの調査を行い、試料を採取した。

論文

Effect of combination of irradiation and zeolite on pyrolysis of polymer materials

長谷川 伸; 竹下 英文; 吉井 文男; 幕内 恵三; 西本 清一*

IAEA-TECDOC-1023, p.413 - 424, 1998/06

廃プラスチックの再資源化のため、ポリプロピレン(PP)とポリオキシメチレン(POM)の放射線とゼオライトとの併用による熱分解について研究した。ゼオライト存在下で照射したPPは、熱分解が100$$^{circ}$$Cも低い温度から開始した。その場合の空気中照射では、熱分解生成物に酵素を含むチトン類などの有用物質が得られた。POMに対しては、ゼオライトが照射後の熱分解に有効であることがわかった。ゼオライトは、照射POMの分解の開始温度のほかに、分解の終了温度を著しく低下させることができた。これら照射ポリマーの熱分解にはゼオライトの構造が著しく影響した。

論文

Effects of zeolites on the pyrolysis of polypropylene

W.Zhao*; 長谷川 伸; 藤田 潤; 吉井 文男; 佐々木 隆; 幕内 恵三; J.Sun*; 西本 清一*

Polym. Degrad. Stab., 53, p.129 - 135, 1996/00

 被引用回数:53 パーセンタイル:87.4(Polymer Science)

廃プラスチックの放射線処理法の有用性を明らかにするために、まず5種類のゼオライトを使い、ポリプロピレン(PP)の熱分解について検討した結果、次のような事実を見出した。1)水素イオンをカウンターイオンとするHYタイプのゼオライトがPPの熱分解温度を下げるのに有効であった。2)PPの10%を分解する温度が、1%のHYタイプゼオライト添加で、130$$^{circ}$$C低下して、260$$^{circ}$$Cになった。3)350$$^{circ}$$Cの等温熱分解で、1%のゼオライトを添加すると、PPの100%が25分で分解した。ゼオライトなしでは、同じ温度で同じ分解時間で10%しか分解しない。4)ゼオライト存在下の熱分解では、炭素数が3~9のものが生成するが、ゼオライトなしでは、C$$_{3}$$~C$$_{4}$$と広い分布をもっていた。

論文

Effect of irradiation on pyrolysis of polypropylene in the presence of zeolites

W.Zhao*; 長谷川 伸; 藤田 潤; 吉井 文男; 佐々木 隆; 幕内 恵三; J.Sun*; 西本 清一*

Polym. Degrad. Stab., 53, p.199 - 206, 1996/00

 被引用回数:21 パーセンタイル:65.04(Polymer Science)

ポリプロピレン(PP)の熱分解への照射の効果を明らかにするために、(1)照射PPとゼオライトを混合した熱分解 (2)PPと照射ゼオライトを混合して熱分解 (3)PPとゼオライトを別々に照射して混合し熱分解 (4)ゼオライト存在下でPPを照射し熱分解、について検討した結果、(4)の方法がPPを最も低い温度で熱分解できた。照射PPの熱分解に有効なゼオライトは、Na-モルデナイトタイプであり、前報(PPの熱分解へのゼオライトの効果)の未照射PPの熱分解に有効なゼオライトとは異なった。熱分解生成物は、炭素数が9と12とで全体の60%を占めた。また、生成物のすべてがカルポニル基を含むものであった。

論文

Neutron powder diffraction study of Ni-LTA zeolite

大西 直之*; 堀川 泰愛*; 梶谷 剛*; 森井 幸生; 平賀 賢二*

Physica B; Condensed Matter, 213-214, p.408 - 410, 1995/00

 被引用回数:2 パーセンタイル:18.64(Physics, Condensed Matter)

Na-LTAゼオライト(Na$$_{12}$$Al$$_{12}$$Si$$_{12}$$O$$_{48}$$)のNaイオンをNiイオンで置換したNi-LTAゼオライトは20K以上で常磁性を示し、それ以下で強磁性をさらに10K以下ではスピングラス的なふるまいを示す。この物質の構造と磁性との関係を明らかにするために中性子粉末回折実験を室温と12Kで行った。既によく知られたミクロ孔(直径約10$AA)$を含んだ骨格構造について、リートベルト解析を行った結果Niイオン位置は(0.1,0.1,0.1)で、それは骨格構造中の六ヶのリングの中心にあたっていることが判明した。

論文

The Adsorption behavior of strontium and cesium on zeolite A, Mordenite and titanium oxide

H.K.Lee*; 石山 新太郎; 衛藤 基邦; 三村 均*; 秋葉 健一*

Proc. of the Int. Symp. on Material Chemistry in Nuclear Environment, p.525 - 537, 1992/00

高レベル放射性廃棄物模擬固化体中の発熱元素Sr,Csに対するA型ゼオライト、モルデナイト、TiO$$_{2}$$の吸着特性に与える粒度、Al含有量、温度の影響を調べた。その結果下記の結論が得られた。(1)Srに対するA型ゼオライト及びCsに対するモルデナイト吸着特性に与える粒度の影響は認められないがSrに対するTiO$$_{2}$$の吸着特性にいくぶんかの影響が認められた。(2)Csに対するモルデナイト吸着特性にSi/Al含有比の与える影響が認められた。(3)Srに対するA型ゼオライトの吸着特性に温度依存性が認められた。

論文

使用済軽水炉燃料溶解時の揮発性核種の分析方法と挙動

古牧 睦英; 石川 二郎; 高橋 昭; 横山 淳; 桜井 勉; 大貫 守; 小林 義威; 安達 武雄

日本原子力学会誌, 33(5), p.489 - 497, 1991/05

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

燃焼度の異なる10種類の使用済軽水炉二酸化ウラン燃料小片(2~3g、5~8年冷却)を4M硝酸に溶解し、発生する揮発性核種(ヨウ素、クリプトン、キセノンおよび気体状トリチウム)の量および同位体組成と燃焼度との関係を求めた。分析法はキセノンを除き、それぞれの放射能測定によった。キセノンはクリプトンと共にガスクロマトグラフにて定量した。分析の結果、燃焼中に放出するヨウ素、クリプトン、キセノン及び気体状トリチウムの量は、燃料の燃焼度の増大に伴い、ほぼ比例して増大した。ヨウ素の大部分は溶解中に揮発し、若干量が溶液中に残存する。$$^{85}$$Krの存在比は全燃焼度にわたって、全クリプトン中約5%を占め、キセノンは、重量比で初期ウラン量の約0.4%を占め、気体状トリチウムは生成全トリチウムの約0.5%を占めた。

報告書

群分離法の開発:チタン酸,ゼオライト混合交換体カラムのSr,Csイオンに対する動的吸着特性

森 良平; 山口 五十夫; 久保田 益充

JAERI-M 86-013, 14 Pages, 1986/02

JAERI-M-86-013.pdf:0.66MB

高レベル再処理廃液中に含まれる核種の群分離プロセスで、Sr-Cs群の吸着分離に試用する。チタン酸-ゼオライト混合無機イオン交換体カラムの動的吸着特性を、模擬合成廃液を用いて調べ、Sr-Cs群仮焼個化体発生量との関係を考察した。合成廃液のPhが2.0でカラム線速度1~10cm/min.、カラム温度25~40$$^{circ}$$Cの場合、このカラムのSrに対する見掛けイオン交換容量は0.8~1.3meg./g Csに対しては0.13~0.22meg./g と言う値を示した。この交換容量値から推定される高レベル再処理廃液の群分離によるSr-Cs群仮燃個化体発生量は、使用済核燃料1トン当たり25~40lであることがわかった。合成廃液のpHを5.0とすると、見掛け交換容量は合成廃液のpHが2.0の場合に比べて2~3倍の値が得られ、Sr-Cs群仮燃個化体発生量は1/2~1/3に低下することが予想される。

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